設立総会の実施

会社設立時には設立総会の実施が必要な場合がある


株式会社設立の一連の流れの中で実施しなければならないことの一つが「設立総会」です。なぜ実施しなければならないのかというと、会社設立登記申請を行うときにこの総会の議事録を提出しなければならない場合があるからです。では、株式会社設立時の設立総会では何を決める必要があるのでしょうか。

株式会社設立時の総会は、出資金を金融機関に払い込み、その後払い込まれたことを証明する書類を作成した後に行います。総会の招集は発起人が行いますが、この時には総会の開催日時や開催場所、議決権行使の方法、会社法などの法令で定められている事項などを通知する必要があります。通知は原則として開催日とした日の2週間前までに行わなければなりません。
総会当日では、まず議長の選出を行った後、発起人の代表者が会社設立の作業の経過説明と創立事項の報告を行い、承認の決議を行います。そして、議長は作成した定款の朗読を行い、定款承認の決議を行います。

次に、設立時取締役や設立時監査役などの役員となる者の選任を行います。このとき議長は、自らが役員となる者の指名を行うことを株主の多数に承認してもらってから、議長自らが役員を指名して賛否を問う形が取られることが多いです。役員に指名された者は、株主からの承認を受けた後、就任承諾の意思表示を行います。この後、代表取締役の選任を行う場合は、同じような流れで代表取締役の選任も行います。なお、総会で出資者を役員に選任して就任承諾を受けた場合は、就任承諾書を作成する必要がなくなります。

次に、設立時取締役のうちの一人が、議長の求めに応じて会社法第93条の規定に基づく調査を行った結果を報告します。会社法第93条に基づく調査は事前に行うことが禁止されていないので、設立総会の日までに予め会社法の規定に基づく各種調査を行っておき、当日は資料をもとに説明する形式がとられます。議長は報告終了後に、報告の内容を承認するかどうかの議決を行います。
ここまでが終了したら、議長は閉会の挨拶を行って散会します。なお、定款に本店所在地を記載していない場合は、本店所在地についても決議を行って決定しなければなりません。

以上が株式会社設立時における総会で決議を行わなければならない事項ですが、設立総会ではこれ以外の事項についての決議は基本的には行いません。なお、会社設立には、設立時に発行する株式を発起人で全て引き受ける発起設立と、一部の株式を発起人が引き受けて残りは引き受けてくれる人を広く募る募集設立の2つの手続きがありますが、設立総会は募集設立の形をとった場合には必ず実施しなければなりません。発起設立の場合は、予め定款で設立時取締役などの役員と本店所在地の詳細な住所を定めておけば、開催する必要はありません。”